都市政策科学科専門科目として「災害社会論」を担当しています.防災科学と建築まちづくり学の理論と知見を元に「人と社会と風景」に焦点をあてて,災害現象を理解していく授業です.必ずしも多くの学生が災害を経験していない中で(それはとても幸運なことであるのですが),15回をかけて,主に当方からの講義形式を中心に,リアクションシートでの各年度の受講生の問題関心テーマに対応する方向で構成しています.
2022年度後期「災害社会論」は下記のような内容で最終回に至りました.
I.東日本大震災をとらえる:津波避難と避難生活・仮住まいをめぐって
第1回(10/05)授業ガイダンス:What is a disaster ?
第2回(10/12)大川小学校の事故を読む(2014 年 3 月事故調査報告書と 2018 年 4 月仙台高裁判決)
第3回(10/19)津波避難行動の理論と東日本大震災の実態から見えてくるもの
第4回(11/09)津波防災文化—岩手県山田町の事例から—
第5回(11/16)仮設のすまい・まち
II.避難生活と復興まちづくり:阪神・淡路大震災と東日本大震災
第6回(11/30)「災害避難所」論(平木繁先生)
第7回(12/07)都市計画と都市復興(1995 年 阪神・淡路大震災)
第8回(12/14)回復力のあるコミュニティとは—雄勝町水浜集落と宮古市田老町—
第9回(12/21)「寄りそう」プランニングと豊穣の大地—気仙沼杉の下集落のすまい再建支援から
第10-11回(12/27)「理想の仮設住宅」提案発表会
III.災害復興に関する特論
第12回(01/04)間(あわい)ゆくこころ—1 人ひとりの葛藤の選択の中で,とりもどすべき風景とは—
第13回(01/11)続復興の風景論・復興の語り方・時限的市街地デザイン
第14,15回(01/18,25)東日本大震災 12 年:復興の到達点—事前復興まちづくりとまち復興のデザイン論—